「万葉集字余りの研究」 山口佳紀 著を 借用して読んでみました。
氏は万葉集の「説明できない字余り句」を、万葉集の唱詠法の区切りで解決しようとしている。
一応、仮定を立てて、その法則に従い、
説明できない字余り句の訓読を見直しているが、
それは一つの方法であろうが、その仮説が間違っていたら、
訓読みの見直しで、データを改ざんしてしまう虞がある。
大量の句を検討して、短歌・長歌・旋頭歌に分け、短歌は偶数句と奇数句
母音を含まない句などに分けて、きちんと検討しているのは、敬意に値する。
最初の段階で、
字余りは「句中に単独母音のある句でおこる」と言う点の、
「え」の扱いに異論がある。
氏は、「え」も母音の中に含めているが、「え」は母音から、はずすべきだと思う。
この辺のことは、データをきちんと整理して、提示したい。
また、単独母音を含まない句については、
「字余りは起こさない」というのが大原則だが
(この部分もデータをきちんと整理して後日明らかにしたい)
訓読の読み方によって生ずる字余り句を、字余り句と認定しているのではないかという危惧がある。
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