2012年1月23日月曜日

韓国語の漢字音が「사の」漢字

韓国語の漢字音で、日本語では「し」と読む漢字が
  かなりの数の漢字が「さ(사)」で読まれます。

A,たとえば
 思、四、司、死、詞、師、士、史、使、辞、など日本語で「し」と呼ばれる漢字が「さ(사)」で読まれます。

      すごく不思議です。

B, 日本語の「し・じ」と読む漢字が、「し(시)」あるいは「じ(지)」で読まれる場合もあります。
   之(지)、志(지)、指(지)、詩(시)、旨(지)、至(시)

C, 日本語で「さ」と読まれる漢字で、韓国語でもそのまま「さ(사)」と読まれる漢字もあります。
    査、沙、詐、紗などです。
       これは、「さ(사)」です。

どうしてこうなるのかすごく不思議だったのですが、

中世韓国語の漢字音までさかのぼってみると、その違いが分かりました。

同じ現代韓国で「さ(사)」と読む漢字でも、中世韓国語にさかのぼってみると
同じではなく、2つに分けられます。
 (1)一つは、今と同じ「さ(사)」だった漢字。
    実はこれが、日本語でも「さ」と読む漢字で上の Cのグループの漢字です。
     査、沙、詐、紗など。

 (2)もう一つは、ㅅとアレアの組み合わせだった漢字です。
      (アレアについては下のサイトを参考にしてください。)
   上のAのグループの漢字で、この漢字が日本語では「し」と読まれています。
    思、四、司、死、詞、師、士、史、使、辞 などですね。


日本語の万葉集の時代(7・8世紀)の万葉仮名にも          
   「し」を表す万葉仮名として、AとBの漢字が使われています。
                                      
    万葉の時代には、韓国語(或いは中国語でも)       
      「시 」 「ㅅとアレア」が同じ「し」と認識されていたのですね。
                                         
  韓国語の中世での「ㅅとアレア」の組み合わせの音が、
    古代にはどういう音だったのかすごく気になります。       
                                          
  * 万葉仮名で、Cの漢字は、「さ」です。




     アレア(下のアと言う意味で、点一つの形のハングルで、今は使われていません)
(アレアについてはこちらを参考にしてください。      
     http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/choes/korean/middle/Jmiddle.html  )

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